所謂「山スカ」と呼ばれている、豊田車両センターの横須賀色の115系のうち、
1本だけ存在する6両固定編成が、M40編成です。
この編成は、平成12年に実施された豊田の115系運用の松本への一部移管の際、
廃車代替前提の0番台に混じって松本に転属し、一時は信州色も経験しました。
その後、三鷹に波動用として在籍した169系の代替として豊田に戻ってきましたが、
そのため、他の「山スカ」と違って、殆ど山に入りません。
そんな異色の「山スカ」M40編成の、最近の活躍を見てみたいと思います。

快速むさしの号(?) 平成22年10月 神奈川県鎌倉市(北鎌倉)
M40編成のレギュラー運用が、大宮~八王子・府中本町の「むさしの号」でした。
・・・この写真自体は、「むさしの号」と組運用だった「ホリデー快速鎌倉号」で、
ヘッドマークが「むさしの号」のまま来てしまったものです。
平成22年12月改正で205系に代わり、レギュラー運用がなくなってしまいました。

ホリデー快速鎌倉号 平成24年8月 神奈川県横浜市神奈川区(新子安)
もう1つのレギュラー運用が大宮~鎌倉の「ホリデー快速鎌倉号」です。
平成22年12月改正後の去就が危ぶまれましたが、南越谷発着となり存続しました。
横須賀線に横須賀色の鋼製車が入るということで、人気の運用でしたが、
平成24年の夏臨を最後に、指定席を連結するため183系に代わられました。

快速富士河口湖号 平成23年8月 神奈川県町田市(長津田~成瀬)
平成23年から設定された、東神奈川から横浜線経由で富士急に直通する列車です。
春臨で設定されたものの震災で運休となり、夏臨で再設定となりました。
しかしこれも、その後の運転から183・189系に代わられてしまいました。

快速むさしの奥多摩号 平成24年11月 東京都昭島市(拝島)
ホリデー快速鎌倉号を失職してしまった平成24年秋臨は、代わりに大宮~奥多摩の
「むさしの奥多摩号」に登板し、青梅線で初の営業運転を行いました。
急行列車風のヘッドマークが似合っています。

快速9276M 平成24年11月 山梨県大月市(大月)
富士山マラソン開催に伴う輸送で、河口湖始発の無名の“快速立川行”に登板。
9月に運転された諏訪湖花火輸送に引き続き、ヘッドマークのないシンプルな快速を
見ることができました。

普通9712M 平成25年1月 山梨県甲州市(勝沼)
年始に追加設定された臨時普通列車に登板し、珍しく甲府盆地で営業運転しました。
最近は長野車の代走でも、このような普通列車に入ることもちらほらあるようですが・・・
このM40編成が注目されている最大のポイントが、最後のサハ115-300の存在です。
サハ115-1000と違ってトイレつきです。

サハ115-319 平成24年11月 東京都昭島市(拝島)
来春のダイヤ改正では、長野地区で115系に代わり211系の運用が開始となり、
10年程度動きが無かった中央線の115系も、大きな動きが出ることは必至の状況です。
乗り撮りともに、この1年が実質的にラストチャンスとなりそうです。